農業の圃場現場における植物根圏、葉圏病害菌に対する抗菌、静菌試験は、
地球の温帯、寒帯での作物栽培現場には「春夏秋冬」という温度変化がある。
このことが、これまでの微生物研究、試験では削除されている。
研究室内での恒温恒湿での試験は25から28℃条件下で研究されてきた。
この試験方法は、農業現場圃場を視野に入れないで、
逸早く・・・多様な微生物のコロニーを発生させて、研究の効率を上げるか・・という方法である。
コッホ以来の病害菌同定の手法である。
しかし、圃場の菌社会は複雑系である。
同じ土壌内で多様な微生物は・・・栄養の、エリアの奪い合いと行っている。
一つの菌では勝てない場合、多くの微生物は力を合わせて菌叢を形成し、エリアを、養分を確保していることもある。
こういう場合・・・・・
人間の桜の花見と同じように・・・人より早くブルーシートで場所取りしてエリアを確保するようなこともある。
早春の圃場の土壌、根圏、葉圏・・・果樹では枝、梢、幹、蕾、芽で行なわれている。
病害菌の特性として「宿主作物」が芽生える温度に合わせて目覚め活性化し繁殖を始める。
エサを食べるために目覚めるのである。
エサが無い状態では目覚めない!
その温度になった頃・・・人間は作物を植える!
果樹は萌芽する!
これより以前に活性化する・・・・MOG-A1菌、MOG-H1であれば、病害菌を抑え込める!
これが菌社会の本当の姿である。
圃場には・・・こういう菌が、これまで無かったから有機農法でも病気が出る!
有機農法で使用する微生物・・・乳酸菌、納豆菌、放線菌、光合成細菌で・・・
低温下で超スピードで繁殖する菌はない・・・
抗菌、静菌の強い菌もほとんどない。
ほとんどの菌は根圏、葉圏で胞子の姿で「休眠」している!
土壌1gに何億の細菌がいるが・・・ほとんど「休眠状態」で・・・ある。
土壌は雑草の・・・「シードバンク」であるが、同時に「バクテリア バンク」である!
雑草の種子も・・・何年に一度芽生え・・・土に種を保存する。
この方が・・・種族保存するにエネルギーを使わなくても良いからである。
芽生えれば・・その瞬間から・・・競争、戦争の日々になるからである。
菌の世界も同じである。
生きるというのは大変なことなのである。微生物にとっても!
畑、圃場は病害菌にとっては・・・まさに「桃源郷」である・・・・
堆肥を・・・毎年・・・入れてくれる!
豊富なエサにありつける!
強い抗菌力・・プラス・・・繁殖スピード・・プラス低温活性力・・・プラス高温活性力
・・・プラス貧栄養繁殖力。
更に・・・エネルギー生産力!
MOG-H1放線菌には残念ながら「エネルギー生産能力」が足りない。
だから「絶対王者菌」にはなれない。
栄養従属菌。
放線菌が・・・期待通りの効果が出ないのは・・・栄養を他に依存して生きるからである。
このMOG-H1はMOG-A1菌と共生することで、素晴らしい力を発揮する。
無処理区
MOG-H1溶液処理区
処理7日後の状態。
培養基全面にMOG-H1菌のコロニー。
低温培養での超速繁殖。
MOG-H1溶液処理区
自然界における菌社会で、エリアを占有支配するのは、強い菌だから出来るわけではない。
低温期における早い繁殖スピードも非常に重要な意味を持つ。
病害菌に対して、貧栄養環境下でも逸早く活性して繁殖する。
こういう能力を具備した放線菌を日本再生循環緑化研究所 宇井 清太は探し続けてきた。
こういう条件を具備した放線菌MOG-H1を発見したので、多様な試験を行っている。
その一つが、低温条件下での空中浮遊微生物との繁殖競争試験である。
供試材料
ハイポネックス培地 オートクレイブ。 500cc 保存ビン
100cc注入。
試験方法
開栓保存ビン オートクレイブ後開栓した状態で室内に放置 3日間。
1区 MOG-H1菌懸濁液を5cc注入。
対照区 無処理。
最低温度3℃ 最高温度15℃ 室内静置培養。
試験開始日 2018年11月28日
写真撮影 2018年12月5日。